忘れられない一冊_徒然日記No.6


皆さまこんにちは。お元気でいらっしゃいますか?

今日は、私が未だに忘れる事の出来ない小説のお話をしたいと思います。
「華氏451度」レイ・ブラッドベリ著のSF小説です。
高校生の時に、図書館で借りて読んだのが、出会ったきっかけでした。
運命の人に出会ったくらいの、衝撃的出来事でした。

舞台は、近未来。
徹底した思想統制がなされ、人が書物を読む事を禁じられた社会で、書物の捜索と焼却を任務とする消防士が主人公。ある事がきっかけで、本の存在を意識し始める。。。
というあらすじです。
ちなみに、書物を焼却をするのは、有害な情報が善良な市民に届かないようにして、社会の平安を守るため、という名目なんですよ。怖い社会ですねぇ〜。

その中で、印象的だったのが、市民の生活を描いた所です。
市民は家で、壁一面のディスプレイに映された娯楽映像を眺めて余暇を過ごす。
情報はテレビやラジオなど、感覚的なもので与えられる。
「本」は一般人にとって、過去にそんなものが存在していた、程度の認識で。
思考する権利そのものを奪われ、でも市民はその自覚がない。。。社会です。
ちなみに、タイトルの華氏451度は、「紙が自然発火して燃え始める温度」です。意味深でしょ?
・・・後は小説を読んでみてください。読み始めたら、止まらないです。
タイトルの意味は、読後、「あぁ!!」と解ります。
同名の映画(フランソワ・トリュフォー監督:1967年公開)もあります。

この小説のすごいのは、書かれたのは1953年である事。
1人1台のテレビ(や情報端末)、インターネットが当たり前になるなんて、当時の人は想像もしなかった頃です。
ちなみに1953年は、昭和28年。
日本で初めて、NHKがテレビの本放送を始めた年です!
民放テレビやラジオの開局があった年でもあります。そんな時代なんです。
その事実を知って、作者の想像力と未来予測の力に驚嘆しました。

私はそれから随分と時代がすすみ、テレビが当たり前の時代となってから、この小説に出会いましたが、それでも現在のネット社会なんて想像もつきませんでした。
手元に本がないので、ボンヤリとした記憶ですが、流される情報に受け身で、自らの頭で考えることを止めた人々の描写を見て、背筋が凍った事を思い出します。

そして、昨今よく見る、テレビやインターネットに取り込まれたような人々をみると(ネット依存症とか)、
「今私がいる世界は、小説の中なのか、現実なのか…?」
と、ふと思う時があります。
おそろしい。。。

小説は最後、少しだけ明るい未来を想像させるところで終わります

たくさんの書物を読んで、情報の取捨選択をし、自らの頭で物事を判断する。
情報に受け身になり、流される事がないように…。

そんな人間になりたい、そんな人間でいたい。
と強く思った一冊でした。
今は、ネットでも購入できるので、探してみようかな?
久しぶりに読みたいなぁ。

Question:皆さまには、人生で忘れられない一冊ってありますか?

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